今日、中央競馬は無事に開催されたようですが……
いや、無事というのは違いますか。
JRA側が凶行といってもいいこと仕出かした上で、開催になっただけですし。
なんのことかというと、厩務員さん達によるストライキ。
理由は、10年ほど前からずっと続いている「新給与体系」
「新給与体系」になる前と後で、基本給が2割減ってしまっているという酷い話です。
当時は、不況(これは今でもだと思う)と震災復興の関連で、売り上げが落ちてしまっていたと言います。
それを受けての仕方のない人件費削減だったとか。
こう書くと、あくまで一時的な緊急避難の対応のようですが、
これが常態化しているんだからストライキも起こりますよね。
増税なんかもそうだけど。
勿論、週末にいきなりストライキかましたわけではなく、
事前に組合員が交渉をしていたわけですが。
それに対する回答がこれである
「改善していきたい」
「話し合っていきたい」
寝ぼけているのでしょうか?
この時、木曜だか金曜だったか。
ともかく週末の中央競馬開催は目前なのにこんなことを抜かしておられる…
当然、交渉は決裂。ストライキ決行と相成ったわけですが……
まさかの強行開催だったという流れ。
厩務員さん抜きでどうやって馬の面倒見るの?
と思ったら、非組合員の人達を動員。
さらには競馬学校の学生を呼び出す学徒動員である。
そんなスト破りをされたら厩務員さん達はたまらない。
元々仕事をしたくないわけじゃあない。
むしろいつも面倒を見ている馬達のことが心配でしょうがない。
その馬達をノンプロに面倒見させるなど、どれほど気をもんだか。
………結局、厩務員組合側が折れて、ストライキ中止。
JRA側の完全勝利。
………なんだけど、かなりの問題を残したと思います。
競馬の優勝賞金は年々上がっているインフレ状態。
最近ではウマ娘の影響で、競馬人口増加の追い風も受けている。
売り上げは間違いなく上向き。
………なのに改善せず、落としたままの給与待遇。
こんなおかしい話はない。
………まあ、今回の件にJRAは実はあまり絡んでいなくて、
どちらかというと調教師vs厩務員の対立という話もあるけれど。
このストライキについてのJRAの見解が、役人根性丸出しで信用など出来ようもない。
これ、絶対に目先の小金と引き換えに、未来に大きな禍根を残したと思うんですよ。
その禍根が表に出て来る頃には、現在の上層部にいる人たちは去っているという、逃げ切りの形になるんでしょうが…
競馬の未来に思い切り影を落とした今回の問題、なんとかならないものでしょうか…
コメント